きれいな海と動物!魅力溢れるオーストラリアに惹かれ、保育士として0からの仕事探し!
第4回目 オーストラリアの保育について🇦🇺
今回は日本にいた時にお会いした、かずよさんのお話をお伺いしました。
かずよさんに最初お会いして話した時は「落ち着いた、優しい雰囲気の方だなぁ〜」という印象でしたが、話していると「オーストラリアに住んでいた、お子さんを連れて保育士としての仕事をコネなし、0から多数の保育園を自分で直接訪問して就職先を見つけた」というなかなかワイルドな内容に驚いたことを覚えています。
ちなみにオーストラリアでは、人からの紹介によって就職する方法がもっとも多い様です。
それを紹介なしで0から探すこと…どれだけ大変か、想像つかないですよね。
また、かずよさんは現在保育士向けのサポートも行っていますが、そんなかずよさんのお話をウェブ上で詳しく伺ったので興味のある方はぜひご一読ください!!
坂田和代
認定子ども園、インターナショナル保育園勤務を経て、オーストラリアのクイーンズランド州にある保育園で約2年勤務。2019年に「オーストラリア保育留学」設立。
ー Blog
https://aus-hoikushi-oyako.com
ー Homepage
- かずよさん紹介
- オーストラリアに住んだきっかけ
- ビザについて
- オーストラリアの移住環境について
- 仕事の探し方
- 保育士のお給料について
- 仕事内容や働き方について
- 保育士の事務書類について
- 保育の様子について
- 習慣ややり方の違い
- 保育園で働いていて大変だったこと
- 現在、こんなサポートをしています!
(かずよさん:か 私:ち)
ち:本日はよろしくお願いします!
早速ですが、まずは簡単な自己紹介をお聞かせください。
かずよさん紹介
か:日本では保育士として、認定こども園とインターナショナル保育園で働いていました。
オーストラリア滞在中はクイーンズランド州のサンシャインコーストという場所にいましたが、2か所のチャイルドケアセンターで約2年働きました。
オーストラリアに住んだきっかけ
か:きっかけは私は子どもが2人いるのですが、離婚してしまい、
でも、
ち:その決断がすごいです!
か:子供達にとって、柔軟性のある時期に、
子供がいると、
20代後半や30歳過ぎて、
ビザについて
か:私は学生ビザで渡航しました。
オーストラリアの場合は1週間20時間まで働けて、通っている学校が長期休みの時は時間制限なく働けます。
ち:なるほど。あくまで学業メインのビザなので制限はありつつ、長期休みである程度貯められる、という感じですね。
か:そうそう、語学学校だと週5が一般的ですが、カレッジなどに通うと大体週2くらいから選べるので空いた時間で色々できますよ〜
ち:それはいいですね!
オーストラリアの移住環境について
ち:オーストラリアに実際住む前は行かれました?
か:カナダかオーストラリアで迷ったんだけど、カナダは留学で行ったことがあったからオーストラリアにまずは旅行しました。それで、着いた時に「あ、ここだな」って(笑)
ち:直感ですね〜!(笑)
か:具体的に言うと…まず私の住んでいたクイーンズランド州は、気候は1年を通して温暖なので、とても過ごしやすかったです。オーストラリアは広いので、地域によって、季節や寒暖の差に違いはありますが、基本的には過ごしやすいと思います。
オーストラリアは自然が豊かで、ビーチがとってもきれいです!砂浜は白いパウダーサンドです。自然との距離が近く、少し内陸に行くと野生のカンガルーをみかけることもありました。(森の近くに住んでいた時は、朝、庭にカンガルーがいたことも!)
ち:綺麗なビーチと動物が近くにあるって想像するだけでも癒されますね!!
か:はい。それから人はとてもフレンドリーです!知らない人でも気軽に話したりしますし、みんな親切です。ただ、現地の英語は速いです(笑)
オーストラリア滞在当初は、話すスピードやスラング、話題がローカルな内容になると、正直あまりよく分からないこともありました…
夜に1人で出歩いたりするのは避けた方がいいと思いますが、治安はいいと思います。
そして、物価は日本より高いです。一部の食品は安いですが、外食や嗜好品、娯楽、外食などは、基本2倍~2.5倍くらいだと思います! でも、給料も高いので、安定して仕事をしていれば、貯金ができます!
ち:旅行した際の平均的な宿泊費も結構高かった気がします。でもそれに給料が反映して平均が高ければ安心できそうですね。
仕事の探し方
か:私は直接園に行って、「募集していますか?」と聞きました。
ち:ダイレクトですね!予約などは不要でした?何ヶ所くらい行かれましたか?
か:予約はなく、あまり邪魔にならないように昼寝中くらいの時間で訪問しました。オーストラリアでは直接聞きに行く手段も一般的なんです。それで私が住んでいたところは田舎の方で、渡航時に保育関係の情報も少なく、コネクションもなかったので遠回りしてしまいました。約20ヶ所くらい訪問したと思います。
ち:20ヶ所?!大変でしたね!
か:そう、オーストラリアでは紹介や実習などで就職に繋がることが多いので、なかなか難しかったです。私の場合は自分で資格を書き換えて(2012年より前は英語力関係なくできた)それだけを頼りに行ったので全く現地のコネがなかったんです。学校行っていたり、ボランティアなど経験をしたら全然違うと思います。私は運よく見つけられたのでよかったです!
保育士のお給料について
ち:ちなみにそのお給料は実際のところ…どうでした?
か:保育士の給料は日本より時給が高いです。
その人の持っている資格や経験年数によって、時給が異なるので一概には言えないのですが、フルタイムであれば、$20~25くらい、カジュアルであれば$25~30ちょっとはもらえます。私は、カジュアルのアルバイトで$32ほど(日本円換算だと、レートによりますが、2300円~2800円くらい)頂いていました。
(*カジュアルについては、仕事内容や働き方の項目で説明してあります!)
仕事内容や働き方について
か:職員のポジションごとにまとめてみると…
クラス担任、常勤の先生
クラス運営(保育)のほか、週案、子供達の観察記録をしたりもします。
書類仕事は日本のように残業もなく、仕事時間内にクラスから離れてオフィスでできる時間が設けられています。仕事の持ち帰りもないです。
仕事は、勤務時間ちょうどに仕事を始め、退勤時間にきっちり帰っていきます!退勤時間に交代の先生が来るのが5分でも遅れると、ちょっとまだ!?といった感じです(笑)
お給料の発生する時間だけ働いて、サービス残業の考えはないですし、休憩時間も別室でしっかりとることができます。
それから、有給と病気休暇がそれぞれあります。
用事や体調不良のほか、ちょっと急に休みがほしい時など、遠慮せずにきちんと消化できます。有休が消化できない場合は、未使用分の給料を会社が上乗せして支払わないといけない仕組みなので、きちんと消化してもらっています。全般的に先生の労働の権利が守られています。
カジュアルの先生
日本にはないポジションですが、オーストラリアはカジュアルという働き方をしている先生がいます。休みの先生がでた日に、代わりに出勤をして、その先生のクラスに入って働きます。
お休みの先生がいない時でも、各担任の先生がクラスを抜けて、書類仕事をする時間や休憩時間に、代わりにそのクラスに入って保育をすることもあります。
この非常勤のカジュアルの保育士という働き方があることで、先生達も気兼ねなく休めますし、「先生:子供」の比率がくずれずに運営をすることができています。
*カジュアルの先生は、常勤の先生の休みなどの状況によって、出勤の依頼がくるので、勤務日数は不安定です。突然、その日の朝、出勤依頼の電話がくることもあります!決まったシフトがなく、非常勤のため、その分、時給がフルタイムよりも高く設定されています。
ち:なるほど〜!カジュアルの保育士のシステムはとてもいいですね。担任持っているとどうしても休みにくいですし。
保育士の事務書類について
か:記録書類についてですが大きく2つに絞ってまとめると、
連絡帳について
日本では、保育のほかに、日々の記入するものも多くありますが、オーストラリアの保育園では、効率重視のところもあって、子供達1人1人の連絡帳がなかったです。
食事の内容や量、お昼寝の時間などは、クラスにある専用のシートに記入して、保護者がお迎えの時に見れるような形でした。おむつ替えやトレーニングも同様にトイレのところにシートがあって、記入していました。
毎日の活動内容は、各クラスの保育の様子の写真をI padで撮って、コメントと一緒に教室内や廊下に貼りだして、保護者がお迎えの時に、今日クラスで何をしたのかを見られるような形でした。コメントには、子供同士のやり取りだったり、どういう体験や成長を経験したのかや、EYLFというオーストラリアの保育の指針のどの分野にあたることを、遊びを通して学んでいたのかなど記入したりしています。
最近はアプリで子供の保育園での様子の写真を保護者にシェアでき
ち: 無駄がないですね。個々の連絡を書く手間を省くと、重要な保育の部分をきちんとフォーカスして伝えられそうです。
ラーニングストーリー
日本にないものでは、Learning Storyという子供達1人1人の遊びの様子や成長の様子を写真と一緒に記録したものがあります。個々のファイルにしてあり、保護者も自由に見れるので、自分の子供の保育園での様子を知ったり、成長を感じることができるようになっていました。
ファイルにまとめたものは、成長の記録や保育の記念としてももらえるので、自分が保護者の立場だったら、もらえると嬉しいものだと思いました。
ち:わぁ、これは素敵ですね!やってみたい!
保育の様子について
ち:保育室の環境や保育内容についてはどうでしたか?
か:まず室内遊びは、
キッチンエリア、ブロックコーナー、パズルコーナー、絵本コーナーなどがあり、いくつかのコーナー遊びの中から、子供達が自分で遊びたいもの、興味のあるものを選んで遊んでいます。
日本にあまりないコーナーは、自然コーナーであったり、ごっこ遊びなどの時にドレスコーナーがありました。
またメイン活動についてですが、
例えば、制作をする時などでは、制作用のテーブルがコーナーの一角にあり、室内遊びの時間に3~4人ずつ子供を呼んで順番に制作をしていきました。他の子達は待っている間は、自由遊びです。
一斉活動ではないので、子供達1人1人のことをよく見てあげることができました。
また、制作をしたくない子がいた場合は、声はかけて興味を持てるように誘いはしますが、「全員がしないといけない」というように無理に行なうことはなかったです。
外での遊びについては、
年齢ごとに柵で園庭が区切られていて、発達段階にあった遊具や遊びができるような環境でした。靴を履いても裸足で遊んでも自由です。種を植えてお花を育てたりといった栽培もしていました。
課外活動で、オプションで外部からサッカー講師がきたりしていました。ダンスクラスもありました。
ベビークラスでは、2か所働いた保育園とも、部屋の外なのですが、部屋から続いている屋根付きの半屋外のようなスペースがあり、ハイハイでも屋外気分を味わいつつ遊べるような作りになっていました。
音楽
音楽は、ピアノがなく、ipadでした。また、園によっては、パソコンやスクリーンがあって、映像をみながらダンスをしたり、キッズヨガをしたこともありました。
給食
働いた1か所の保育園はお弁当とおやつ持参、もう1か所の保育園はランチもおやつも提供でした。食事は日本のようにバランスの考えられた、手の込んだものではなく、サンドイッチ、フルーツ、ヨーグルトのようにシンプルでした。(一応、バランスは考えられている)
サンドイッチの具やフルーツは何種類か用意されていて、子供にどの具がいいのか聞いて、子供達が「自分で選ぶ」ということを行なっていました。海外ならではかもしれませんが、グルテンフリーやNo meatの子もいました。
登園する頻度や時間帯
オーストラリアの保育園では登園が日本のように週5日ではなく、親の都合に合わせて、週1日~選べるようになっています。そのため、毎日、登園児の顔触れや人数に違いがあったりします。
子どもの様子
子供達のバックグランドは様々で、移民のほかにも、パパとママの国籍が違うこともめずらしくなく、家庭での言語が英語でない子もけっこういました。でも、子供は言葉の習得がとても速く、数か月すると英語が理解できるようになって、いつの間にか、すらすらと話せるようになっています。
文化的な背景が違うこともあり、保育園の方針に従うのではなく、各家庭の方針に合わせる部分もありました。集団に合わせるというよりは、個々を認めて、家庭に合わせる感じです。
習慣ややり方の違い
ち:文化や習慣の違いに戸惑うことはありましたか?
か:保育園が各家庭に合わせる部分もあるので、
子供だけど、ピアスもあけている子もいるし、生活習慣では、3~4歳でお昼寝前にミルクを飲んだり、おしゃぶりをする子がいたり、オムツを履いている子もいて、様々でした。
(日本は、家庭との連携ですが、保育園が主導になっている場面もあったりして、子供達の生活面での自立が早いように感じました。)
食べ物もオーストラリアは、捨ててしまう場面もけっこうあったので、もったいないなと感じる場面もありました。
また、先生と子供の比率について違いを感じた部分ですが、
日本の保育園では3歳児20人、4、5歳児30人の規定と違って、オーストラリアは、3、4、5歳児が先生1人が10人(州によって11人)なので、それほどバタバタせず、子供達ともじっくりと関われたので、個人的には働きやすかったです。
日本の保育園のように、大きな行事ほぼもなく、メイン活動の準備やかたずけなども、時間のかかるものがなかったので、日々の保育がゆったりとしていました。
オーストラリアは子供のうちから自分の意見を伝えたりすること、お互いの違いを認めることを尊重していて、日本は相手の気持ちを考えること、協調性などを重要視している感じがしました。
ち:どちらも良さがありますが、「自分の意見を伝える」ことって子どもの人数が多いと1人1人への対応に限界を感じる部分があったので、人数が日本の基準の半分以下というのはそれだけでも保育の内容がガラッと変わりそうです。
か:保育の様子はこの辺りも参考になるかもです。
https://hoikuryugaku.com/childcare/
1日のスケジュールなどは
https://hoikuryugaku.com/childcare-routine/
保育園で働いていて大変だったこと
か:大変だった点は、「英語」です!日本でも一応、インターナショナル保育園で英語を使って働いてはいたのですが、ローカルの英語は速いですよね!スラングなどもあり、慣れるまで数か月がかかりました。日本で働いていて触れる英語と現地の英語が違ったので、何とか仕事についていけるレベルでした。。
保育の場では、毎回、聞き直したりできない場面もあるので、そういう時は、今はこうだからきっとこうして欲しいんだなと、想像力をフルに使っていました(笑)
仕事上のコミュニケーションのほかに、オーストラリアは基本的に話好きなこともあり、働くうえでは、コミュニケーション力が大事だと思います。
なので、最初の頃は、英語が完全に聞き取れなかったり、現地のスタッフのように、ローカルな話題なども含めて、話したいことがすらすらと話せるわけでもなかったので、言葉の壁がけっこうコンプレックスでした。ネイティブと同じようなレベルでコミュニケーションを取りたい、書類などもスムーズに書けるようになりたいなと感じて、劣等感がありました。
外国人なので、同じようにはできなくて当たり前なのですが、言葉の壁はマイナスに捉えていたのですが、途中からは、逆に自分しかできないこともあるはずと、日本のイベントごとや遊びなどを子供達とシェアさせてもらったりするようになりました。
何か月かたつと、仕事が慣れてくるのと、英語ももまれてかなり伸びてくるのでだんだん楽になってきます。途中からは、メイン活動をしたり、1人で子供を保育したりする時間ももらうようになりました。
現在、こんなサポートをしています!
か:オーストラリアに渡航した時に、オーストラリアの保育についての情報がほとんどなく、分からないことが多く、実際に働くまで遠回りをしました。保育士視点での情報がきちんとあったり、必要な橋渡しの部分があればもっとスムーズなのに、と思うことがたくさんありました。
そんな経緯があり、
日本に帰国後はオーストラリアの保育について体験したことについてのブログを始め、保育専門のエージェントもスタートしました。
・短期の保育園ボランティア
・英語の長期留学+デミペアや保育園のボランティア
・ワーホリでデミペア、オーペア+保育園でのボランティア
・子供に英語を教える資格を取得+保育園ボランティア
・チャイルドケアの学校に通って資格を取得+現地保育園で実際に働く
・子供向けの小学校短期留学
などのサポートをしています。
海外の保育に興味があると言っても、どういった感じで経験したいのかはそれぞれだと思うので、いろいろな選択肢があるといいなと思っていました。
ち:確かに留学サポートはたくさんありましたが、保育士への特別なサポートってなかなかなかったですよね。オーストラリアは日本の保育士の書き換えもできるようですが、高い英語力(IELTS7.0) が必要とされていてこれはただ会話のレベルでの到達ではなく、専門的な会話ができる超上級レベルなのでかなりハードルは高いかと思います。
オーストラリアでの保育に興味がある人は、実際に現地で経験のあるかずよさんにご相談できると安心ですね!
か:今後もこういったものがないから、あったらいいのにと思うことがまだあるので、作っていきたいと思っています。
ち:ホームページも綺麗でとてもわかりやすいですね!
今はコロナウィルスの影響でなかなか海外に出ることは難しいですが、オーストラリアの保育に興味ある人にとってはとてもいいサポートですね!興味のある方はぜひかずよさんのサポートをご利用ください!
本日は、本当にありがとうございました。
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いかがでしたか?
私は結婚する前、オーストラリアでの保育も考えましたが、5年くらい前は保育関係のサポートや情報がなく不安だったので諦めてしまいました。
3年前くらいにシドニーにひとりで行った時、保育園をいくつか覗きましたが、まぁー素敵な環境でして。ほんの少し後悔しました。
オーストラリアは気候よし、環境よしで、アジア人も多く住みやすいと思います。
また悩みの一つであるビザについても学生ビザまたはワーホリで(コロナの影響ない時は)取りやすく、アルバイトも可能、そして物価に見合った時給が貰えます!
日本人ファミリーも多いので英語勉強しながら保育士として準備して、ベビーシッターしながら生計を立てる。独身だったら全然食べていけるでしょう。
はっきり言って、最高だと思います。
最初のうちはお金がかかるので、もちろんある程度の貯金は必要ですが。
もっと早くかずよさんに出会っていたら私は学生ビザやワーホリを使ってオーストラリアにいたと思います。(笑)
人生一度きりなので、もし考えている人がいたら絶対チャレンジした方がいいです!
では!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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